【ハツクニシラス ミマキノヨ】
ミマキイリヒコ(崇神天皇)は、古事記では「所知初國之御眞木天皇(ハツクニシラシシミマキノスメラミコト)」、日本書紀では「御肇國天皇(ハツクニシラススメラミコト)」と名乗ったとなっている。また、タケヒト(神武天皇)も、日本書紀に「始馭天下之天皇(ハツクニシラススメラノミコト)」とあり、微妙な言葉の違いはあるが表記からは二人とも初めの天皇であると受け取れる名前で、研究者の間でも明解な説はない。ミマキイリヒコ(崇神天皇)は、詔の中で天皇の位を引き継いだことを述べているので、自分を初代などと名乗るとは考えられない。「ハツ」を「初」と読むとすると、「初めの国のように領らした(建て直した)」と解釈でき、「果つ」と読めば「果つ国領らす」、すなわち、「いったん果てようかというほどの惨状から国を立て直した」という意味と考えられる。日本書紀の表記を見ても「御肇國」の「肇」は、「はじめて・はじめる」の他に「ただす・ただしくする」の意がある。「ただす」とすると、日本書紀でも国を建て直した天皇と考えていたということになる。日本書紀の表記を読み取れず、崇神天皇を「初代」のように解釈してしまったところから混乱が生じたのだろう。また、タケヒト(神武天皇)の名前「始馭天下之天皇」の「馭」は「馬を操り走らせる」の意なので、名前の意味を考えると「馬を操り走らせ、国を初めて拓いた天皇」となる(実際は船で乗り降った)。これは、18綾本文029、アメミヲヤが「クニタマオ ノリメグリ」オノコロを創った。同044、クニトコタチも「ノリメグリ クコワニヤモオ ナニガタト ウムクニスベテ オノコロゾ」、同064、「フタカミノ ツギテアマネク ノリメグリ・・・タミモヰヤスク ナスクニオ オノコロジマト ナツクナリ」と、大事な国造りの場面で「ノリ」巡って治めている。「馭」にその意味が込められており、神武天皇が初代の天皇ということを表わしているのではないか。
上のナビゲーションから「ホツマツタヱ 全行現代語対訳」へお越しください。