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(奉呈文) ホツマツタヱを述ぶ
先頭の番号が青い行は、クリックすると解釈ノートが見られます。
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この世は天地開闢に始まり、世の中が開け
【アメツチノヒラケシトキ】天地開闢については18綾参照。
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二尊がトと矛で世の中を治め
【フタカミ】イサナギ尊とイサナミ尊。本書では「両神、二神」ではなく「二尊」と表記する。
【トホコ】トは国を治める理念や法。法を定めた文書。矛は刑罰。
【トホコ】トは国を治める理念や法。法を定めた文書。矛は刑罰。
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人の数も増えました。次の代のアマテルカミが
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トと矛に八咫の鏡を加えて三種の
【ミクサノミタカラ】三種の神器。現代は、八咫の鏡・草薙の剣(天叢雲の剣)・八尺瓊の勾玉をいう。
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神宝にし、御孫に授けられました。
【ミマコ】ニニキネ尊。
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このようにして人々は暮らしやすくなったのです。
【ミヤスケレバヤ】「バヤ」は連語で、確定条件を表す接続助詞「バ」に、詠嘆の意を表す間投詞「ヤ」が付いたものとした。
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わが祖父はスヘラギを強くお諌めしたため
【トミガヲヤ】タタネコの祖父のヲホミケヌシ。
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畏れ多く思い、隠棲していました。
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その子孫の我がこの度召される
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恩恵を賜り、再び宮に召していただいた
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お礼に、ホツマツタヱ
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四十綾を編纂し奏上いたします。
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スヘラギの世の末々までの先例となる書に
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なるのではないかと、畏れながら
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書きとどめておいたものです。これを読む人は
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波が次々と広がっていくように次第に心が優れてきて、
【シワカミノ…】シワは波。「ホツマツタヱを読むことにより、波紋が次々と広がっていくように、その教えが心に満ち、人の心が真っ直ぐになり優れてくる」ということと解釈した。
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スヘラギの世は花が爛漫と咲くような
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栄えた世の中になるでしょう。
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磯辺の砂は数えれば
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尽きますが、ホツマの教えは
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いつの世までも尽きることはありません。
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三輪の臣ヲヲタタネコが奉げようと
【ヲヲ タタネコ】大物主の末裔。ヲヲタタネコは剛直な性格の大物主クシキネを祖とし、祖父のヲホミケヌシもワカヤマトネコヒコ(開化天皇)の行いを諌めたが、聞き入れられず、君の元を去った(32綾本文201参照)という家系だが、ミマキイリヒコ(崇神天皇)の夢の告げにより、大物主系の者として再び召された。
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二百三十四歳にして
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謹んでしたため申し上げました。
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書き始めにあたり、この書が優れている印として
【ウハノシルシ】「ウハ」は「上」と読み、価値・程度が他のものより高いことを示す意。この行よりヲヲカシマの言葉。
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花押しを添えて
【ハナヲシ】花押は、平安中期より署名として用いられたといわれているが、ホツマツタヱが書かれた時代にはあったことになる。
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賛辞の詞を奉げます。
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久しく天下を治めている
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わが君に代々伝わってきた
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冠は、アマテルカミが
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お創りになったものです。それをかぶり八神の告げを
【サヲシカヤツ】本書では通常「サヲシカ」を「勅使」と訳すが、ここではアマテルカミが冠をかぶって政を執っていたことからすると、「サヲシカ」は、アメミヲヤの意志を伝える役割を言い、「ヤツ」はト・ホ・カ・ミ・ヱ・ヒ・タ・メの八神を指すと考える。アマテルカミが天の神の告げを聞くという心で政を執ったのであろう。28綾本文145に「ツネニキク サヲシカヤタノ ワガカムリ」とあるが、ここと同じものと考える。
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アマテルカミが御耳でお聞きになって
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朝の政を行われ、その政（ﾏﾂﾘｺﾞﾄ）が広く行き渡り､
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アマテルカミの治められる民が
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安心して暮らせるようになったので、「ヤスクニ宮」と
【ヤスクニミヤ】6綾本文０２８に出てくるアマテルカミの宮。今の靖国神社とは別。
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称えられました。大変長い年を経た後、アマテルカミは
【ヤヨロトシ】八万という数の根拠は不明。大変長い年月を表したものと考える。ホツマツタヱにはこのような大きな数が出てくるが地の文では「大変長い」というように意訳し、会話文の中ではその数のまま訳す。以降にも多々出てくるが同様に扱う。
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コヱ国の内のイサワの宮に
【イサワノミヤ】三重県志摩郡の「伊雑宮」か。
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住まわれました。皇子のオシホミミ尊は
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ヒタカミのタカの都で
【ヒタカミ】宮城県周辺を中心とした東北地方と思われるが、地名が残っていないのでカタカナ書きとする。
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国を治められました。孫のホノアカリ尊は
【ホノアカリ】ホノアカリは二人いて、ここはアスカホノアカリテルヒコ。ほかにホノアカリムメヒトがいる。
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香久山の飛鳥の宮に
【カグヤマ】香久山。奈良県東部にある。
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住んでおられました。弟君のニニキネ尊は