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ヰキシニホはオモイガネの子、
先頭の番号が青い行は、クリックすると解釈ノートが見られます。
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イクダマはタカギの第五子、
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サノヒコネはヒコナの子、
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コトユヒコはハラキネの御子、
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ウワハルはヤツココロの子、
【ヤツココロ】
この人物が誰かわからない。多くの研究者は４行前に出てくるオモイガネと同一人物としている。これは長野県の阿智神社の御祭神が「天八意思兼命(ｱﾒﾉﾔｺｺﾛｵﾓｲｶﾈﾉﾐｺﾄ)」であることを根拠にしているのではないか。しかし、ここに書かれている一連の名前は、同一人物は同じ名前で書かれている。この他、ホツマツタヱの中でヤツゴコロとオモイガネが同一人物だと思わせる記述はない。したがって私はこの二人は別人であると考える。
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シタハルはウワハルの弟、
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アヨミタマはタカギの第七子、
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全部で三十二人。みな馬に乗って
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クシタマホノアカリを守って行った。皇子は八房飾りの
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イトリの輦に乗り、二十五人の下僕が引き、
【ハト】
正確な意味は不明。文脈から「下僕」とした。10綾本文051に「ハトハモノマサ」とあり、この場合は「弔問を受ける役」という広辞苑の説に従ったが、ここの状況では輦を引く者、すなわち「下僕」としか考えられない。40綾本文217にも「イエバト」とあり、それも「下僕」と訳せる。
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五人の警護のミヤツコが守った。
【ミヤツコ】
辞書では「造」、古代の姓のひとつで、渡来系技術者集団の統率者をはじめとする伴造系の氏族に与えられたとある。書かれている五人の家系からは渡来系かどうか判然としないが、君の警護や船の操作を任されたところを見ると、技術を持つ重要な家臣だったのだろう。
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アマツマラはカンミムスビの玄孫、
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アカマロはツクバソソの子、
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アカウラはシホモリの第二子、
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マウラはヤマスミの第五子、
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アカホシはカツテの弟、
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この五人である。大物主は
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五組の物部二十五人を
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引き連れていった。供の者は全部で
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八百六十四人である。一行はヒタカミを出て
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カシマの宮に向かった。その道で民が
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出迎えに出て農作業に支障が出ていると、
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聞かれたアマテルカミが、伊勢で仕えている
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皇子ホノアカリの弟のキヨヒト（ニニキネ）に
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命じた。「汝とタチカラヲと二人で
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早船で行き、ホノアカリにイワ船で行くように
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勧めよ」。その指示に従ってニニキネと
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タチカラヲはワニ船に乗り
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上総の九十九里浜に着き、
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そこから香取の宮に行った。アマテルカミの詔を伝えると
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ホノアカリはマウラを呼んで
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占いをさせた。マウラがフトマニで占うと
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「アキニ」と現れた。マウラが「『東風に氷も解けて
【コチニヒモトケ ツミノガル】
フトマニで現れた「アキニ」は、「神敕基兆傳太占書紀」によれば次の歌が当てられている。「アキニトハ コチニヒモトケ ツミノガル ツグミココロノ ハルゾキニケル」。この前半をマウラが解釈し、「罪」を「民を疲れさせること」として進言したのだろう。
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罪を逃れる』と出ました。今は春なので
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西の空を行けば、民は疲れないだろうということです」と言うと
【ニシノソラ】
空を飛ぶのではなく西へ向かって船で航海すること。水平線の彼方には空しかない、そんな船旅の様子を言い表したのだろう。
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「このやり方でよい」と言い、方針が決まった。
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ニニキネとタチカラヲが
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日高見のオシホミミに会って
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この様子を伝えた。その後ニニキネと
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タチカラヲはイサワの宮に帰って
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アマテルカミに報告した。そこで、ホノアカリは
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イワクス船を仕立てて
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アマツマラの伯父のアマツハバラを
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船長にした。アマツマラには舵を取らせ、
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アカウラを水夫長に、
【フナコツカサ】
「フナコ」を「フナカコ」の短縮と考え、船全体の「カコ」（水夫）（次項102参照）の長（ﾂｶｻ）とした。
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アカマロとアカホシの物部を
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副水夫長に、マウラを風見とした。
【ソエカコ】
広辞苑に「かこ（水夫・水手）」の見出しで、「か」は楫（ｶｼﾞ）、「こ」は人の意）舟をこぐ者、ふなのり、すいふ、とある。
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九十九里浜より出て、伊豆の岬の沖を
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帆を上げて進む船上の者の目には
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大空を遥かに駆けているようであった。
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熊野の三つの宮に詣でて
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浪速よりカモ船で
【ナミハヨリ カモニテイタル】
浪速から斑鳩へは川を溯ることになる。櫓をこいで上がれたのか、川岸から綱で船を引いて上ったのか、どのようにして溯ったのだろうか。