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トヨケ尊が導きの歌で諭されました。
先頭の番号が青い行は、クリックすると解釈ノートが見られます。
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『アワ君（イサナギ尊）よ、別れが惜しくとも
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妻を送る時に夫は追って行かないものです。
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行けば夫の恥になります。（イサナミ尊が）醜女に追わせたことの
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是非を理解し、足を引きずり帰った
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黄泉平坂で誓い合い、別れることができたのは、
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キミに大きな度量があったからです。アワ君が禊ぎをして政に戻られたので、民の
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生活も落ち着いて、一層真のトの教えが行き渡りました。
【イヤマトトホル】
真のトの教えとは、アマカミを中心として、君臣民が共に豊かで幸せに暮らせるようにするため、人々が守り行うようにする教え。
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葦を抜いて拓いた千五百(たくさん)の小田にも
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瑞穂が実りました。人々は真のトの教えを喜び
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篝火をたき、祝詞をあげて太鼓を叩き、
【カカンシテ ノンアワクニハ デンヤマト】
この中に「カガンノンテン」が織り込まれている。ここまでがトヨケ尊の導きの歌で、枕詞の由来の話。次から枕詞の具体的な説明。
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アワ国をヤマトと讃えています』。この歌のように『あしひき』が『葦を引き抜いて明るく拓けた
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葦原』という意味を持つ歌もあることがわかるでしょう。
【ウタモサトレヨ】
この歌のように「アシヒキ」を「葦を引き抜く」という意味で使うこともあるということ。
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真のトの教えが行き渡る前の
【マトミチノ トホラヌマエノ アシヒキノ】
「トホラヌマエ」とはトヨケ尊の「導きの歌」の中のイサナギ尊の禊の前の部分を指す。「アシヒキ」は、イサナギ尊が足を引きずり帰った「シレバアシヒク」を指している。足を引きずりかえったヨモツヒラサカを「山」としたのであろう。
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『あしひきの』という枕詞は、
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歌の技法で、『あしひき』は山に係るのです。
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『ほのぼの』は『明ける』に係ります。『ぬばたま』は
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夜を表す技法です。『島つ鳥』は『鵜』、
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『沖つ鳥』は鴨と船に係ります。
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こういう言葉の持つ趣を、『ヌバタマ』という夜に係る
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枕詞でいうと、目覚めれば一層明るく感じるという意味を込めて
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前につける言葉なのです。心を清めるのが
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歌の道で、禊ぎの道は
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身を清めることです。ヤマトの国の教えは
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なんと素晴らしいことではありませんか」。