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ミノタカラ コトワザモセナ
身の宝だと心得えて実践せよ。
【コトワサモセナ】 「コトワサ」は「事業」。行為、しわざ、仕事などの意。訳はアマテルカミの言葉として「実践せよ」と訳した。
ヨロキミモ ヒトリイノチノ
何万歳の君であっても、民であっても一人ひとりの命は
【ヨロキミモ ヒトリイノチノ カワリナシ】 「ヨロキミモ」のあとに「タミモ」が省略されていると考える。「ヨロキミ」は「一万歳の君」ということだが、君はいろいろな時に歳が加算され、何万歳にもなり、それが栄誉を表していたようである。「何万歳の君も民も一人ひとりの命は大切だ」とアマテルカミは言っているのではないか。
15-189 カハリナシ トキコヌカレハ
等しく大切なものなのである。寿命を全うせずに死ねば
15-190 クルシミテ タマノヲミタレ
苦しみ、タマの緒が乱れ
15-191 アニアエズ ヨアヒタモチテ
天に帰ることができない。寿命を全うして
15-192 アニアガル トキハタノシミ
天に帰る時は、安らかに
15-193 マカルナリ コレココナシノ
死ぬことができる。これは菊の花が
15-194 トキマチテ カルルニホヒモ
十分に咲ききって枯れるときの匂いと同じように、
15-195 ヒトノミモ スガカテハミテ
人が清らかな食べ物を食べて
15-196 ヨロホヱテ カルルニホヒモ
長生きして亡くなる時の匂いも
15-197 ココナシゾ オモムロスグニ
菊の花のようなよい香りとなるのである。遺体はただちに
15-198 カンカタチ ガシシハクサク
穢れのない神の姿に戻るのである。穢れた肉を食べた人は臭いので
ヲモミダレ トクハアラヒミ
タマの緒が乱れる。タマの緒を解くには体を浄めて
【アラヒミ】 身を洗う、身を浄めることだが、ここでは禊ぎのことではなく、体の中を浄めるためにススナ、ススシロ、ハシカミなどの「キヨナ」を食べること。
ウルトナモ ココナヒツキノ
米と菜と菊は日と月より
【ウルトナモ ココナヒツキノ ミタネユエ】 「ウル」は日の精気を受けた稲、米。このホツマ文字の「ナ」は野菜を表す特殊文字。「ココナ」は菊。これらの食べ物は日や月の精気を受けて作られたという考え。
ミタネユエ クエハメノタマ
授かったものだから、食べればまた健康になって目の輝きも
【メノタマ アキラカニ】 目の輝きも増す。すなわち健康になるということ。
15-202 アキラカニ アヒモトムナリ
増し、天の神と通じることができる。
アメノミチ ナスヒトカミト
正しい食事をする人は、天界の神と
【アメノミチ】 ここでは、正しい食事の仕方を説いたアマテルの教え。
15-204 アヒモトム ユエニココナシ
通じることができるのだ。菊を
メヅムコレカナ      
愛でるのはこのようなことからなのである」。
【メヅム】 文脈から「愛でる」であろうが、「メヅム」ではそのように訳せない。他の写本に「メツル」とあるので、それを手掛かりとした。