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クミタヱテ ミケツノサワリ
涸れて、食べることに差支えが
【ミケツ】 「ミケツカミ」のこと。食べ物をつかさどる神々。ここではものを食べること。
22-099 アラントキ ミヅハメノカミ
生じても、ミヅハメの神が
アラハレバ イテノシミツオ
現れて、井堰の水を
【イテノシミヅ】 「イデ」と読み、田の用水をせきとめてあるところ、井堰(広辞苑)とした。
22-101 イサギヨク アラタメカエテ
清潔に作り変え、
22-102 ヒトフルニ ミカメモキヨク
末永く水瓶も清く
22-103 マモルベシ モシモミワザノ
守ってくれるだろう。もしも、水害が
22-104 アラントキ スベヤマツミノ
おきそうな時は、スベヤマヅミの神が
22-105 アラハレバ タトヒナガアメ
現れて、例え長雨で
アブレテモ ヤマハシゲキニ
川が溢れそうになっても、山の木々が繁って
【ヤマハシゲキニ】 山に木が茂っていれば、雨水が一気に流れださないことは知っていたのだろう。
22-107 モチコタヱ ナカレオフカク
持ちこたえさせ、水の流れが多く
22-108 ナスコトモ ツネニイセキオ
なっても、常に井堰を
22-109 マモルナリ ミナカンチカヒ
守るだろう。全ての神のご加護の
22-110 イチジルキカナ      
なんと著しいことであろう」。
コノトキニ トシノリカミノ
オキツヒコの祝詞が終わった時、トシノリ神の
【トシノリカミノ マテニアル…】 オゴロは人間だが、造化神であるトシノリ神、オオトシ神、ハニヤスメが祝詞をあげるとは訳せない。この3神を祭る者か、3神の役になった者かと考える。
22-112 マテニアル オオトシカミト
左右にいるオオトシ神と
22-113 ハニヤスメ オゴロモトモニ
ハニヤスメがオゴロと一緒に
22-114 チカヒシテ イサギヨカレト
日々が清らかであるようにと誓いを立て、
22-115 カンホギニ ホギノリナセル
オキツヒコの祝詞を称える祝詞をあげた。
カナギユヒ タキビモキヨク
「細木を束ねて焚く火も清く
【カナギユヒ】 「カナギ」は明解古語辞典には「細い木の称」とあり、それを採用した。広辞苑には「『鉄木』、すなわち堅い木の意」とある。堅い木とすると、「ユ」は「揺する」を意味するとして、堅い木を揺する(こする)となり「堅い木をこすり合わせて焚く火」とも訳せる。
22-117 ミヅキヨク ミカマドキヨク
水も清く、御竈も清く
22-118 ミナキヨク ヒミツノミツノ
皆清らかです。この火・水・土の三つの
タカラヲノ スサミナケレバ
宝を伝えていくことが絶えなければ
【タカラヲ】 「タカラ(宝)」はかけがえのない祝詞を意味し、このホツマ文字の「ヲ」は、池田満氏によれば「目には見えないつながりのヲ」。写本によっては尾を意味する文字になっているのもあり、長く続くことを意味すると考えた。
22-120 イサギヨク ニアクルミケノ
清らかに炊きあがった御神饌の
22-121 ヒモロゲオ ササグルスエモ
ひもろげ(飯、餅など)を奉げた器も
22-122 キヨラカニ ムスブヒミツノ
清らかです。オキツヒコ命が唱えた火・水・土の
22-123 キヨハラヒ ヨツギタカラト
清めの祓いを代々伝える宝とします。
22-124 スサマジク シツムチカヒノ
大変力強く災いを鎮める祝詞を詠まれた
イサオシオ ユキスキハニノ
オキツヒコ命の功績を、天の神、地の神と伊勢におられる
【ハニノヲヲンカミ】 「ハニ」は地上を意味するので、「地上のアマテルカミ」となる。「地上に生きる人間であるアマテルカミ」ということだが、アマテルカミは伊勢にいたので「伊勢におられるアマテルカミ」とした。
22-126 ヲヲンカミ キコシメサルル
アマテルカミも聞かれたことでしょう。
22-127 キヨハラヒ ヒミツオカミニ
清めの祓いで、火と水と土を、神々に
22-128 ツツシミテ キヨメタマヱト
慎んで清めたまえと
22-129 マウシテモフス      
申し上げ奉ります」。