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【オシテニチカイ】
ハタレは文字が読めなかったと思われるので、ここではアマテルカミの言葉に従うと誓ったとする。
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海で禊ぎをさせたが、よくよく観察してみると、
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その中にまだサルとオロチとミヅチの悪い心の
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ある者がいた。改心させようのない
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百三十人を殺した。
【ミノホ】
本文039に、ハタレは「ヒビニミタビノ ナヤミ」があると書かれており、そのことかもしれないが、訳者はアマテルカミの作戦から「ナヤミ」を「空腹」とした。死んでからも空腹はおかしいし、「ヒトナルマデハ タスケオキ」というアマテルカミの言葉からも次のように考えた。ここでのホツマ文字の「ミ」は数詞だが、別の伝本では数詞になっていない文字もあるで、そちらを採用し、「身」と考え、「身を焼く炎」すなわち「生前の悪業」とした。
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ずっと苦しむことになるぞ。真人間になるまで
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生かしておけば、真人間になった時は
【カミノタネ】
この場合の「カミ」はアマテルカミだけでなく、治めているすべての人々も指している。その仲間になれるということ。
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死んだ者たちの誓文を納めて、大勢のハタレと
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その支配下の大変多くの民を葬ったところはタカノの山の
【タマカワゾコレ】
「タマカワ」は詳細不詳。高野山辺りの川か。「タマカワ」を「魂変わる」と読み取ると、「高野山に葬ったハタレ達がアマテルカミの民として生まれ変わった所」とも訳すことができるのではないか。
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チワヤよりハタレのアメヱノミチの首領が
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アマテルカミに話があると言って
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呼びつけようとしたので、アマテルカミはイフキトヌシに
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鎮めるように命じた。イフキトヌシは
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輿に乗って行った。ハタレが訊いた。
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「汝はカンカミか」。イフキトヌシが答えた。「アマテルカミの
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家来だ」。ハタレがまた聞きかえした。「家来が
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輿に乗るとはどういうことだ」。イフキトヌシは言い放った。「汝を
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家来にするためだ。だから輿に乗ってきたのだ」。
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またハタレが「汝のような若造が
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わしに恥をかかせるのか。お前こそ家来にしてやるぞ」と
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大声で雷のようにどなり散らした。
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イフキトヌシは味方にも大声を出させて
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黙らせた。アメヱノミチは煙をもうもうと上げて
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目をくらませようとしたが、風上に回って
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煙を吹き払った。さらにアメヱノミチが火を放って
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火事を起こしたけれど、兵に水をかけさせ
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これを消した。ハタレはむせんで
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木の葉を礫にして霰のようにまき散らし
【ヒレ】
領巾、肩巾。広辞苑では「古代、波をおこしたり、害虫・毒蛇などをはらったりする呪力があると信じられた布様のもの」。このあと、悪いものを祓うヒレを、悪者であるハタレが着ていたので、イフキトヌシは驚いた。
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橘の実を投げ入れてまき散らした。
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ハタレ達が奪い合って食べる間に
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彼らを捕まえ縛った。また、ヒレを着けたハタレが
【マハスバイ】
「バイ貝を回す」とは具体的にどういうことであろう。昔バイ貝をコマとして遊んだとあるが、この場面では、それはない。ハタレがコマのように回るというのも考えにくい。バイ貝を紐の先につけてくるくる回して音を出したのではないか。それに対してホラ貝を吹いたとすれば筋が通る。
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一計を案じ、ホラ貝を吹かせ
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ヒレを着けたハタレ達の戦意を失わせた。橘の実を貪らせて
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彼らも退治した。ハタレのアメヱノミチの首領は槌を持って
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イフキトヌシを襲ってきた。イフキトヌシは幣で
【トベラノハウチワ】
「トベラ」はトベラ科の常緑低木。壊れた槌を、枝先で広がるトベラの葉のようになった羽団扇に見立てた。
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羽団扇のようになった。ここに至って首領が
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動揺して逃げていくのを捕まえて
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タチカラヲはとうとう蕨縄で
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縛った。イフキトヌシは「汝は当然家来に
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なるべきだぞ。なるか」と言ったが
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ハタレの首領は返事をしなかった。そこでタチカラヲが切ろうとしたが、
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イフキトヌシは止めて、首領に
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改心する誓いをさせた。大勢のハタレ達は
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アメヱノミチの首領の影響と恐怖から逃れることができて
【チワヤフル カミノメクミ】
チワヤにいたハタレのアメエノミチを破ったアマテル軍への感謝。後に「神」の枕詞として「千早振る」が使われることになった元か。
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みな何度も何度も拝んだ。大変多くの