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ホラニイリ アカンタイラト
洞に入り、天の神となり安らかに
【アカンタイラ】 語義不詳。「ア」は天、「カン」は神であろうが、「タイラ」がよくわからないが、「平らか」と考え、穏やかで静かなさまを言っているのか。
27-369 アガリマス ミコモオツトメ
天に還って行かれた。皇子のタケヒトが喪祀りを務め
27-370 ヨソヤスム ミソフアツマリ
四十八日が過ぎた。三十二守が集まって
27-371 アクルナハ ツクシスヘラキ
亡き君に奉げた御名はツクシスヘラギである。
27-372 コノヨシオ タガニツグレバ
この様子を多賀の宮に伝えると
27-373 モニイリテ ヒウガノカミト
イツセは喪に入り、君をヒウガの神として
27-374 マツリナス オニフニマツル
祭った。オニフでは
カモノカミ アヒラツヤマハ
賀茂の神として祭った。アヒラツ山では
【アヒラツヤマ】 ウガヤフキアワセズの陵墓とされるものは、鹿児島県鹿屋市吾平町に吾平山上陵(アイラサンジョウリョウ)、宮崎県の高千穂町に吾平山陵(アヒラサンリョウ)がある。
27-376 ミヲヤカミ ノチニタマヨリ
ミヲヤ神として祭った。その後、タマヨリ姫が
カミトナル カアヒニアワセ
亡くなった。河合の宮に祭られたタマヨリ姫と
【カアヒニアワセ ミヲヤカミ】 河合の宮にはタマヨリ姫の両親のカモタケツミとイソヨリ姫がすでに祭られていて、そこにタマヨリ姫も祭られた。ウガヤフキアワセズは各地で祭られており、この二神を合わせて夫婦神としたと考えた。現在は下賀茂神社の境内社の河合神社の祭神は玉依姫命のみとなっている。また、下賀茂神社の祭神は、玉依姫命とその父親の賀茂建角身命とされている。このことからもウガヤフキアワセズとタマヨリ姫は同じところに祭られなかったのではないかと思うが、なぜか下賀茂神社は「賀茂御祖神社」とも呼ばれている。「賀茂御祖」とは、ウガヤフキアワセズのことで、言うなれば「ウガヤフキアワセズ神社」に「ウガヤフキウワセズ」がいないということになる。もしかしたら、もともとはここにウガヤフキアワセズとタマヨリ姫は一緒に祭られていて、ウガヤフキアワセズは榛原の鳥見山に遷されたために名前が消えて、カモタケツミに変わってしまったのではないか。30綾解釈ノート142参照。
27-378 ミヲヤカミ メヲノカミトテ
ウガヤフキアワセズは夫婦神として
27-379 イチシルキカナ      
大変尊崇された。