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そのキミの恵みをどうして忘れることがありましょうか」と
先頭の番号が青い行は、クリックすると解釈ノートが見られます。
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うそぶいた。カンミムスビのヤソキネが
【カンミムスビ】
タカミムスビ系の６代タカミムスビ、ヤソキネ。アマテルカミの伯父。
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叱りつけた。「汝は嘘をついて
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我等をだますつもりか。我はよく知っているぞ。
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仲間より先に出世するように力を貸して、
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母サシミメがマスヒトにしてやり、
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クラコ姫と結婚させて親子となれたのに、その母に思いを寄せた。
【コトナス】
和仁估本では「ゴ」他の写本には「コ」とあるのでそちらを採り、「子と成す」とした。すなわち、クラコ姫と結婚させたこと。
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妻のクラコ姫が嫌がったのを隠すために
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母子を追いやった。その上、民の目をごまかして
【タミノメウバイ】
「タミノメ」を「民の女」とする訳もあるが、そうすると民の女を奪ったことに対してなんの咎めもないのはおかしいので、「民の目奪い」と読んで、「目をごまかす」と解釈した。
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税をかすめ取った。(罰を言い渡す。) キミの恩を忘れた罪、
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二百クラ。母を捨てた罪、百クラ。
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妻の心を踏みにじった罪、五十クラ。税をかすめ取った罪、六十クラ。
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合わせて四百十クラ。これを逃れることはできるか」。
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シラヒトは返す言葉がなく、牢屋に入れられた。
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アマテルカミは諸臣と会議を開いて
【ヲヲンカミ】
アマテルカミ。アマテルカミは生まれてすぐに即位して、ここまでは「ヒノカミ、ミコ、アメミコ、キミ」等と書かれてきたが、ここで初めて「ヲヲンカミ」と呼ばれている。「アマテルカミ、アマテラシマスヲヲンカミ」等いろいろな呼ばれ方をする。訳は、「アマテルカミ」を多く使うが、状況によって違う場合がある。
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「ヤソキネをネの国守とする。
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イサナギ尊が吾を産んだときに、産養い(ｳﾌﾞﾔｼﾅｲ)をしてくれた伯父と
【ウブヤニオヂト オバナレバ】
ウブヤは「産養い」。広辞苑では「出産後、三夜、五夜、七夜、九夜に行う祝。特に平安時代、貴族の家で盛んに行われた。」とある。平安時代に盛んということは、ホツマツタヱに書かれた頃にもあったと考えられる。
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伯母であるから、末永く安泰に治めていくだろう」と
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詔を下した。この詔によってネの国の民を治めた
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伯父と伯母は後に白山神と呼ばれた。
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叔父と叔母はイサナギ尊を祭っても、弟の
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クラキネは祭らなかった。モチコ姫が
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クラコ姫をカンサヒの子の
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アメオシヒと結婚させて、スケ妃モチコ姫の
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兄として、父カンサヒのマスヒトの
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地位をアメヲシヒに継がせた。シラヒトとコクミは
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この祝いに免じて刑を半分に減刑され、
【サオエテ】
「サ」は、辞書では接頭語として語調を整える語となっている。しかし、「サ牡鹿・サ渡る・サ乙女・サ苗」などの用例からみると、「サ」には「清い・正しい・善い・神聖な」などの意味が込められているように思う。ムカツ姫の言葉で、ソサノヲの行いの半分は本人が悪いのではないとして、半分(ナカバ)は罪がないとされ(サオエテ)、死罪より流浪になったと理解できる。
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流離の刑になって、ヒカワに追いやられたところ、
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マスヒトのアメオシヒが自分の臣としてしまった。
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ソサノヲはこれらの出来事が落ち着いたので、
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真名井の神（トヨケ神）に参拝した。
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参拝者の中に淑やかな女の人がいたので、
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どちらの方かと尋ねた。侍女が答えて
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「アカツチ命の娘のハヤスフ姫です」と言うのを
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聞かれて、使者を遣わし
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姫の父親に、姫との結婚を申し入れた。アカツチは「尊の宮に
【ミヤニトツガン】
宮を持つということは一人前の宮人として認められるということ。そういう身分なら結婚させようとしたが、ソサノヲはそれを認められなかったので、結婚することもできなかった
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嫁がせましょう」と言ったが、ソサノヲは宮が持てず結婚できなかった。
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ソサノヲは大内にしばしば来て、泊まっていった。
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ネの局のモチコ・ハヤコ姉妹が泊まっていくことを勧めたのだ。
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内宮のヒニムカツ姫はトヨ姫を北の局にした。
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北の局だったモチコ姫とハヤコ姫が降格を嘆くのを
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ソサノヲが聞いて、怒りをこらえることができなかった。
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剣を持って内宮へ行こうとするのをハヤコ姫が
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押しとどめて言った。「功を立てようと思うのなら、
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天下をお取りなさい」。そこへハナゴ姫が通りかかったので
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ソサノヲは剣を隠した。ハナゴ姫は見て見ぬふりをして
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そのことを内宮に報告した。ある日、キミが
【タカマノミユキ】
アマテルカミが巡視に出かけたことで、タカマに行幸したのではないと考える。
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行幸した後に、ヒニムカツ姫はモチコ姫とハヤコ姫を
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内宮に呼んだ。ヒニムカツ姫は
【ウチニメス】
「ウチ」は内宮。内宮はヒニムカツ姫(セオリツ姫)を指す場合とその居場所を指す場合があり、この場合は場所。
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二人に話された。「汝ら姉妹が