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「香久の木は枯れても匂う、
先頭の番号が青い行は、クリックすると解釈ノートが見られます。
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萎れてもよい匂い、我が妻は
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天地の神よ、我が妻は天地の神よ、
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しおれてもよい匂い、我が妻は天地の神よ」
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諸臣はイワ室の戸の前に
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カシマ鶏を置いて鳴かせ、「これこそ常世の
【カシマドリ】
かしましく鳴く鶏。特に長く鳴く雄鶏を用意したのだろう。
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ナガサキだ」と言った。アマテルカミが微笑んで戸を少し開け
【ナガサキヤ】
伝統的な踊りのナガサキとナガナキを掛けたのではないか。
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その様子を窺い見ようとした時、イワ室の戸を開け放ち、
【イハトオナグル】
アマテルカミの入っていた斎室の戸を力まかせに開けたこと。
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タチカラヲがキミの手を取り、外にお連れ
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した。ツワモノヌシが
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イワ室にしめ縄を張って、「中にはお戻りにならないでください」と言った。
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その後、宮中でソサノヲの刑罰について協議した。
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ソサノヲの罪状は千クラで
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三回死刑にする程の罪である。まず髪の毛を抜く。
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次は爪を抜く。それでもまだ千クラに届かないので
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死刑にすると決めたとき、ムカツ姫よりの
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急使者が来て姫の言葉を伝えた。「神に御神饌を供えて祈ったところ、
【ウケモノヰノリ ヨミカエス】
「ウケ」を「大食」のウケと読み、食べ物などを供えることとした。「ヨミカエス」は「黄泉帰す」すなわち「蘇らせる」と解釈した。すなわち、ハナゴは命を取り留めたのである。
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ハナゴ姫は命を取り留めました。ハナゴ姫への四百クラの罪を
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償ったので、罪が軽くなったことを認めてください。
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ソサノヲの行状は生まれついての
【シムノムシ】
「シム」は血統、血筋。持って生まれた性格、能力。「ムシ」は蝕み、欠陥。本文224以降に書かれているように、「シムノムシ」はイサナミが身籠った時からの宿命的な性格的欠陥。
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宿命がさせたことで、本人に少しも罪はないので牢屋に
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入れておかなくてもよいのではないでしょうか」。
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ムカツ姫よりの言葉を、諸臣が協議して
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天下の道理に反する重罪も、親から受け継いだ宿命によるものだからと
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罰を半減させ、「マジワリサル」の刑とした。
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菅笠と青い衣で、日々水底を這うシタダミの如く流離うことを命じ、
【スガサアヲ】
菅笠と青い衣は罪人の身に着けるもの。
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下民のように流離わせた。
【シタダミノ】
小さい巻貝の類の古名。今のコシタカガンガラやイシダタミにあたる。下民「しただみ」と掛けて表現してある。
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アマテルカミがまた政を執られると、
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世の中が明るくなって、人の顔も
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楽しそうになった。「ミチスケの歌」
【ミチスケ】
「道透け」か。道理が通って世の中が明るくなること。
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「世は晴れて、ああ面白い
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ああ楽しい、ああ清々しい、
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オケ、清々しい、オケ、
【オケ】
囃子詞。神楽歌や催馬楽の囃子詞として今も残る。「オケ」を「汚穢」「悪気」などとすることも考えられるが、その場合はホツマ文字では「
」になると思われる。また、このような歌で、マイナスイメージの言葉を三回も繰り返すことも考えにくい。
」になると思われる。また、このような歌で、マイナスイメージの言葉を三回も繰り返すことも考えにくい。
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ああ面白い、
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清々しい、オケ、ああ楽しい」
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みなが一緒になって、手を打ち、手を振り
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歌い舞った。イワ室の戸が開いたと言って
【チワヤフルトゾ】
「チワ」は「チイワ」の短縮で千岩のように容易に開けられない戸。「ヤフル」は破る、すなわち開くこと。この時点では、枕詞で知られる「千早振る」ではない。
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喜んでいると、その時キミは神座の殿に
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「アマテラスヲヲンカミ」としてお出ましになった。
【アマテラスヲヲンカミ】
訳文では分かりやすいようにすでに「アマテルカミ」と書いてきたが、ここで初めて「アマテラスヲヲンカミ」と名乗った。
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ソサノヲは「以前、父キミより詔を受けた
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ネの国に行きたいと思います。姉上に会ってきたいので
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しばしの時間を下さい」と言った。アマテルカミが許したので
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ヤスカワベへ行った。ソサノヲが歩く度に大きな音がし
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地面が鳴り動くようだった。姉のワカ姫は以前から
【アネハモトヨリ】
ソサノヲが訪ねたのはワカ姫だが、記紀では天照大御神となっている。
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ソサノヲが荒々しい性格であることを知っていたので
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驚き、「弟が来るのは
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他でもない、国を奪いにきたに違いない。