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【ミケヒ】
「ミケ」は食事。「ヒ」はイヒで飯。「ミケヒ」で「食糧」と解釈した。
【タナキネ】
モチコの子ホヒ。6綾ではタナヒトとなっている。オシホミミが継ぎ子として生まれ、諱をオシヒトと付けたので、タナヒトはタナキネとなったのではないか。
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男の子は父に付いて、女の子は母に付くものですから、
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三人の姫も汝らと一緒に筑紫に連れて行って
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養育しなさい。そして必ず待っていなさい。
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こちらに戻れる時があるから」と、とても優しく
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諭された。筑紫のアカツチが
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ヒニムカツ姫の依頼を受けて、宇佐の宮を
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新しく造り、モチコ姫とハヤコ姫を
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新たに局として迎えた。そこに住まわせたけれど姉妹は怒って
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娘たちを育てなかった。そのことをヒニムカツ姫に知らせたところ、
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三人の娘をトヨ姫に養育させ、
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二人を宮から出ていかせた。二人の流離姫は、
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大変に怒り、ヒカワに行っても怒りが収まらず、
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大蛇のように執念深く世の中に対して不満を持ち続けた。
【シムオ ウバイハム】
表面的な訳をすれば「人を奪って食い殺した」となるだろうが、悪者であっても人を食い殺すことはしないと思う。ここでは「シム」を「心」とし、「ウバイハム」を「奪って食う」ことから「蝕む」と意訳した。人々を一味の仲間に引きずり込んでいったのである。
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蝕んでいった。一方、ソサノヲの仕業は
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乱暴極まりなく、苗代に二度播きをしたり、
【アオハナチ】
馬を放ったとの訳もあるが、続いて「ミノラズ」とあるので、馬を放って稲が実らないほどになるだろうか。「ア」を畦と解釈すると、稲が実らないほどの被害が出ることもあると思われるので、「田の畦を切って」とした。
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新嘗祭にヲヲンカミが召される衣装を織っていると、
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その織り殿を汚した。これを叱責され、
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ソサノヲは一身に非難を受けた。
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織り殿を閉じると、ソサノヲはなお怒り、
【ヰラカウガチテ】
屋根と訳したが、普通の家屋のような屋根に馬を飛び込ませるのは無理だと思う。竪穴式のような形の家の屋根の側面から馬を飛び込ませたのではないかと考える。
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投げ込んだ。ハナゴ姫が驚き
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杼で怪我をして死んでしまったと
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周りの者の泣く声に、キミは大変怒られ
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ソサノヲに言われた。「汝は心が汚く
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国を我が物にしようとしている。人を導く者の心得の歌に
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『世の人々の心を和らげて巡る
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日や月のように振舞ってこそ、晴れて立派な
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民の親となれるのだ』とあるではないか」。
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ソサノヲは岩を蹴散らして
【キミオソレマシ】
「アマテルカミがソサノヲの乱暴を恐れて隠れた」と訳すこともできるが、これだけの人物が弟の乱暴に恐れをなして逃げ隠れるとは考えられない。諭す言葉にも荒れるソサノヲは、このままではなおも世に害を広めると憂慮し、自分が身を隠すことによって「アメガシタ…」の歌の心、すなわち正しい政をしないと人々が困ることを身をもって示そうとしたのではないか。
【イワムロ】
天の岩戸でよく知られた場面で、記紀では岩室、巌室となっているが、ホツマツタヱに描かれた生活の様子から、山の斜面に穴をあけて作った住居または洞穴とは考えられない。「イワ」は古代東国方言で「家」、「ムロ」は古代、家の奥に設けられた土を塗り籠めて寝室などとした所(広辞苑)とあるので、宮の中のアマテルカミが籠ることのできるような建屋か部屋と解釈する。イワに当てられる適当な漢字がないので「イワ室」とした。
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世の中は善悪の判断をしてくれる人がいなくなってしまった。
【ヤミニオドロク】
「天照大御神の岩戸隠れ」の一連の出来事を、神話としてではない読み取り方を試みている。
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オモイカネは松明を持って馳せ参じ、
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我が子タヂカラヲに、様子を聞いた。宮中では臣たちが話し合い、
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「出ていただくように祈りましょう」というとことになった。ツワモノヌシが、
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「真榊の上の枝には丹玉、
【マフツノカガミ】
真実をすべて映し出す鏡
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下の枝には幣をかけて祈りましょう」と言った。
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アメノウズメ達にヒカゲノカズラを襷にして
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茅を巻いた矛を持たせた。オケラ草をイワ室の前の庭で焚いて
【ササユハナ】
「ササユ」は大辞林に「巫女が口寄せをする際、熱湯に笹の葉を浸して自分の身にふりかけ祈祷すること」、「ユハナ(湯花)」は湯玉ともいい、「珠となって飛び散る熱湯」とある。このことから「湯立て」とした。
【カンクラノトノ】 「カンクラ」(神座)は神の降りてくる依代。「トノ」(殿)は神座をしつらえた場所。ここではアマテルカミが岩室から出てきたときに迎える場所。「カンクラ」について、わたしが知る限りでは、吾郷清彦氏の「神座」以外は和仁估を初め、みな「神楽」となっている。ここで踊っているのは「ナガサキ」、本文174では「ミチスケの歌」で、これを神楽というのだろうか。13綾本文161にも「カンクラオ モウセハヲトケ ヒトナルゾ」と出てくるが、「神楽」とするのはいささか唐突な感じがする。40綾本文360に「カシマカグラ」について、昔サルタヒコがキミに見せたものが「カグラシシ」として伝わったと書かれ、「神楽」は「カグラ」と書かれている。書かれた時代が違うので断定はできないが、これらを考慮すれば「カンクラ」を「神楽」とすることは疑問に思う。
【カンクラノトノ】 「カンクラ」(神座)は神の降りてくる依代。「トノ」(殿)は神座をしつらえた場所。ここではアマテルカミが岩室から出てきたときに迎える場所。「カンクラ」について、わたしが知る限りでは、吾郷清彦氏の「神座」以外は和仁估を初め、みな「神楽」となっている。ここで踊っているのは「ナガサキ」、本文174では「ミチスケの歌」で、これを神楽というのだろうか。13綾本文161にも「カンクラオ モウセハヲトケ ヒトナルゾ」と出てくるが、「神楽」とするのはいささか唐突な感じがする。40綾本文360に「カシマカグラ」について、昔サルタヒコがキミに見せたものが「カグラシシ」として伝わったと書かれ、「神楽」は「カグラ」と書かれている。書かれた時代が違うので断定はできないが、これらを考慮すれば「カンクラ」を「神楽」とすることは疑問に思う。
| 07-142 |
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篝火を焚いた。一計を案じて
| 07-143 |
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オモイカネは常世の踊りである
【ワザオキ】
歌ったり踊ったりする人。歌の内容の、「ワガツマアワ」は、自分の妻は、天地と同じほどの存在だ、「シホレテモヨヤ」は、年とってもいい女だ、というような滑稽な歌だったのではないか。