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28-052 シナノクニ イタルワカヒト
信濃の国です。ワカヒト君は
28-053 ヒタカミノ アメノミヤニテ
日高見のトヨケ尊の宮に行き、
28-054 ミチマナブ ミソホニシロシ
天君の道(帝王学)を学びました。三十穂の年に学び終えて
28-055 ミヤツクリ オオヒヤマトニ
宮を造り、大日山本(富士山)で
28-056 マツリトル アメフタカミノ
政を行いました。二尊の
28-057 ユツリウケ アマヒノミコト
御位を譲り受けて、アマヒの尊となりました。
28-058 ミウチニハ ソフノツホネニ
宮の内には、十二の局に
28-059 オクキサキ ヨタリノスケニ
十二人の妃を置きました。四人のスケと
28-060 ヨウチメト ヨオシモソヱテ
四人のウチメと四人のオシモを
28-061 ツキノミヤ セオリツヒメオ
月の宮とし、その中のセオリツ姫を
28-062 ミキサキト アメニオサメテ
御后としました。天君として世の中を治めて
オオヤマト ヒタカミヤスノ
オオヤマトヒタカミヤスの宮で
【オオヤマト ヒタカミヤス】 「大山本日高見安」としたいところだが、他にも当てはまる漢字が考えられるのでカタカナ表記とした。
28-064 マツリコト キコセハタミモ
政を執られると、民の暮しも
28-065 オタヤカニ フソヰヨロトシ
穏やかになり、長い年月が経ちました。
28-066 アメヒツギ ミコノオシヒト
君の御位を皇子のオシヒト君が
28-067 ユツリウケ モトノタカヒニ
譲り受けて、元の日高見で
28-068 シロシメス ニシハヤスガワ
民を治めました。西の野洲川は
28-069 オモイカネ ヲシカドワケテ
オモイカネ命に治めさせ、勅使としてそれぞれ、
トツクニハ ツキヨミヲサム
トツ国(四国)はツキヨミ命に、
【トツクニ】 「外つ国」か。ツキヨミは四国を治めた。アマテルカミの弟のツキヨミが治めた国ということで「弟ツ国」とは考えられないか。
28-071 シラヤマハ ネニツキスミハ
ネの国はシラヤマ姫に、
28-072 スミヨロシ アマテルカミハ
ツキスミはスミヨロシ命(住吉)に治めさせました。アマテルカミは
28-073 コヱクニノ イサワヲウチノ
コヱ国のイサワのヲウチの
ミヤニイテ ヤツヲンミミニ
宮で、冠をかぶって神の声を
【ヤツヲンミミニ キコシメシ】 奉呈文の本文030に「カンムリハ・・・サヲシカヤツノヲンミミニ」とあり、冠をかぶってトホカミヱヒタメの声を聴くということと考えられる。
28-075 キコシメシ タミノヲシヱハ
お聞きになり、民に教えられたのが
28-076 イセノミチ ソノカンカセノ
夫婦のあるべき姿の教えでした。そのアマテルカミの教えは風のように
28-077 イセノクニ トホリタットム
伊勢の国の隅々まで行き渡り、人々に尊ばれました。
28-078 カンカセオ ウラヤミネジケ
その教えを羨み心がねじけた
28-079 バケモノガ ミツカラホメテ
不逞の輩が、思い上がって自分のことを
ハタレギミ ナハカリコチオ
ハタレ君と言い、非常に多くの者を
【ナハカリコチ】 ナハカリは70万、コチは9千。
28-081 ムレアツメ クニオミタレバ
群れ集めて国を乱しました。
28-082 スミヨロシ カトリカシマヤ
そこで、スミヨシ、カトリ、カシマ、
28-083 イフキヌシ カダタチカラヲ
イフキドヌシ、カダ、タチカラヲ、
28-084 クスヒカミ ミナウツワヱテ
クマノクスヒの七命がそれぞれの戦法をアマテルカミから授かり
28-085 コレオウツ トキニムハタレ
ハタレを討ち取りました。そして六つのハタレは
28-086 ミナクタル コレスメカミノ
全て降参しました。これは全てアマテルカミの
28-087 ミコトノリ ミコオシヒトモ
詔のお陰です。皇子のオシヒト尊も
28-088 ミソヨロハ ヲサメテミコノ
長く国を治めました。その皇子の
28-089 ホノアカリ トグサタカラニ
ホノアカリ尊は十種の神宝を譲り受けて
28-090 カケメグリ ソラミツヤマト
日高見から大和まで船で巡り、「空見つ大和」の国の
28-091 アスカミヤ オトキヨヒトハ
飛鳥の宮に遷りました。弟のキヨヒト君(ニニキネ)は
28-092 ニハリミヤ アラタヒラキテ
新治の宮で新田を拓いて
28-093 タミヲサム ソヤヨロトシニ
民を治めました。何年もかけて
コトオエテ ミヅキハワカル
完成し、田水が至る所に流れ
【ミヅキハワカル 】 「ミヅキハ」が分かりにくいが、「水際分かる」と読み、田水が分かれて流れていくことと解釈した。
ニハリブリ アメヨリミツノ
新治の水田開拓の方法が広まりました。アマテルカミは三種の
【ニハリブリ】 「ブリ」は方法、やり方。新治の方法。
28-096 カンタカラ キミトミワケテ
神宝をキヨヒト君と臣とに分けて
28-097 タマワレバ ココロヒトツニ
授けたので、君と臣の心が一つになり、
クニノナモ シワカミホツマ
国の名もシワカミホツマと言われるように
【シワカミホツマ】 奉呈文解釈ノート016参照。波紋が次々と広がっていくように、その教えが人々の心に満ち、心が真っ直ぐで清らかになった人々のいる国。
28-099 アラハルル ミソヨロフレハ
繁栄しました。それから長く経つと、
28-100 アメノナモ ワケイカツチノ
ニニキネ尊の名もワケイカツチの
28-101 アマキミト ムソヨロヲサム
天君となり、大変長く国を治め、
28-102 ヲヲンメクミゾ      
偉大な恩恵をもたらしました。
28-103 サキニミコ ミタリウムトキ
以前、ニニキネ君の后コノハナサクヤ姫が皇子を三人産んだ時、
28-104 シナノヨリ ヨシナアカタノ
信濃から四人のシナ県の